こんにちは。シリポッケ養蜂園です。

過ごしやすい季節ですね。

蜂たちも元気！蜜や花粉を集めています。

当養蜂園では蜂蜜の収穫を主に4月の桜が咲くタイミングから梅雨入りまで行っています。

ただ今繁忙期真っ最中。

しかし、今年は蜂の数を減らしたので少しゆっくり、丁寧に向き合えているような気がします。

そんな中で、個人的に養蜂家として大きな気づきを得たので文に起こします。

蜂蜜の香りの話

先日、とある蜂場でみかん蜜を搾りました。といっても毎年その蜂場では他の蜜も良く入るので、純粋なみかん蜜の味ではないみかん混じりの百花蜜が採れます。

この”他の蜜”、香りが特徴的で、先日れんげじ公園でのマーケットのあと、蓮華寺池の外周を歩いているとその”他の蜜”の香りがしてきたんです。

「どの花だ！？」と周りを見渡します。でもぱっと見て花は咲いていない。

もっと探してみようと一歩歩き出すともうその香りはしないで別の”湿度！”って感じのにおい。

わけがわからず頭の中はクエスチョンだらけ。元の場所にもどるとまたその香りがしてくる。

「なんだこれ～～(笑)」と興奮してにやけながら鼻をひくつかせておりました。（不審者）

香りってとても刹那的です。

結局この香りがどこ由来か分からず、蜜源の特定はできませんでした。

蜂蜜と第六感

シリポッケ養蜂園のはちみつを食べてくれたお客さんで、「びっくりした」とか「感動した」とか感情的な感想をくださるお客さんが度々います。

園主も初めて近所で採れた蜂蜜を食べた時は、すごく興奮して、例えばすごくいい音楽の演奏を目撃してしまった時のような気持ち、胸の高鳴りを覚えました（園主は音楽大好きなのでこの例え）。

色々な美味しいものを食べてきたように思いますが、ここまで興奮したことはありませんでした。

なんでだろう。結構疑問でした。

それが前述の”他の蜜”の香りを公園で嗅いだことで一つの考えが浮かびました。

もしかして、口に入れた蜂蜜の香りを通して、ふと嗅いだ外のにおいとそれに付随する記憶・感情が思い出されているからじゃないでしょうか。

「嗅覚　記憶」と検索してみると、脳科学分野などでかなり研究がされているようです。

嗅覚は五感の中で唯一、嗅細胞、嗅球を介して、本能的な行動や喜怒哀楽などの感情を司る大脳辺縁系に直接つながっているため、においは記憶、感情と強く結びつくそう。

前述のように蜂蜜に閉じ込められたその香りは刹那的です。

つまり、”これ”っていう記憶・感情ではなく、ものすごく淡い記憶や認識できない記憶・感情。静かな大脳皮質を刺激し、深い部分から湧き上がってくるような。

よく晴れた気持ちの良い日に散歩した時に漂ってきたにおい。雨すげー降ってるなって窓開けたときに漂ってきたにおい。なにげない日常の一瞬の記憶や感情、その景色が自分で認識できないまま蜂蜜の香りからよみがえっているのでは。

これは個人的な考えですが、

五感を使った先の”認識外のなんとなく”っていうのが第六感だと思っています。

うちの蜂蜜、ひとさじ口の中に放り込んで、その香りに脳をゆだねて第六感で味わってもらえたら最高だな～と思います。

今日もミツバチと一緒に過ぎ去ってしまう景色を蜂蜜の中にとじこめてます。

なんだか歌でも作るみたいですよね。

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★ありがたいことに「さくら蜜」がだんだん少なくなってきました。

今年のさくら蜜濃厚でとても美味しいです。お買い逃がしのないようお願いいたします。

★フジの咲き始めから終わりまでの「春の百花蜜」の販売を始めます。

香り高く、甘みが強いはちみつです。

輪郭がつよいので何かと合わせて食べるとよいかと思います。

少しお得な春の蜜の食べ比べセットもご用意いたします。味の違いを楽しんでほしいです。